羅臼岳羅臼温泉登山道の残雪状況

2022年6月27日

6月22日(水)に羅臼岳羅臼温泉ルートの巡視を行いました。

6月でもまだまだ残雪のある羅臼岳。
今回は登山道上の雪渓や倒木等の状況をお伝えします。

登山計画書は近隣の警察署に提出してください。
重ねて入林簿への記入もお願いします。

入林箱から泊場までの間に残雪は無く登山道をたどることができます。
里見台から第2の壁までの間に倒木があるため、通行する際は頭部をぶつけないよう気をつけて通行しましょう。
また、ササが濃い場所にはマダニがいます。マダニに噛まれるとダニ媒介感染症の危険があるので、 服に付着していないか常に確認する必要があります。

泊場の硫黄川は雪解け水の影響で水量が例年よりも多くなっています。
ストックを使用してなんとか渡渉することができました。
硫黄の影響で岩も滑りやすくなっている為、川を渡る際はお気を付けください。

屏風岩から岩清水直登ルートまたは羅臼平までの区間は全て雪渓、
10本爪以上のアイゼンとピッケルが必須になります。
特に屏風岩は急傾斜であるため、アイゼンなしでの登攀は難しいと思われます。

後日、環境省・林野庁・羅臼山岳会が登山道整備を行い、
屏風岩の下部の迷い込みやすい箇所に迷い込み防止ロープを設置しました。

今回、岩清水の水場は水の滴る量が多く取水できましたが、
7月中にはほぼ枯れてしまうと考えられます。

岩清水から山頂を目指す区間で一部雪渓(約100mほど)がありました。
晴れて気温が高いせいもあり雪が緩んでいたため、登山靴だけで登ることができました。

屏風岩から山頂までは運動量もかなり多くなりハンガーノック等(エネルギー切れで低血糖な状態)が起こりやすいので、
こまめな休憩や水分補給、カロリー摂取をしましょう。
屏風岩の雪渓は8月まで残ります。
今後も巡視状況をお知らせしますので、登山される方はしっかり準備して楽しい登山をしてください。

知床財団 照井