羅臼岳羅臼温泉登山道の残雪状況

2021年5月27日(木)

5月24日(月)に羅臼岳羅臼温泉登山道の巡視をしました。

5月の時期でもまだまだ残雪がある羅臼岳。どの場所に雪渓があるのかを中心にご紹介していきます。

まずは知床羅臼ビジターセンターからスタートして、10分ほどの場所に入林簿を記入する場所があるのですが、 この時期はまだ設置しておりません。

入林箱

登山計画書は羅臼駐在所に提出することを勧めます。
入林箱から第一の壁までの間に残雪はなく、夏道をたどることができますが、今時期は登山道整備を行っていないためクマザサが登山道を覆っています。登山道の先が見えないということは、ヒグマに遭遇する可能性も考えられますので、鈴や手を叩くなどの音を発してヒグマに存在を知らせてください。
また、ササや藪が濃い場所にはダニもいますので、服に付着していないか常に確認する必要があります。

ササゾーン

第一の壁から泊場下部までの間は所々に雪渓が残っており、場所によってはアイゼン・ピッケルが必須になります。
この区間は、トラバースして進むため雪渓歩きが苦手な方はアイゼンを装着し、ピッケルを使用したほうが安全に通過できます。

第一の壁から第二の壁の雪渓

泊場から岩清水直登ルートまたは羅臼平までの区間は全て雪渓であり、アイゼンとピッケルが必須になります。
特に屏風岩は急傾斜であるため、アイゼンなしで不可能に近いと思います。

"びょうぶいわ"の雪渓

この後融雪はどんどん進んでいくかと思いますが、それでも屏風岩から先は7月ぐらいまで雪渓が残ります。
今後も巡視状況をあげていますので、登山される方はしっかり準備して楽しい登山をしてください。

知床財団 茂木