6月2日【熊越の滝】自然情報

2020年6月9日

6月を迎え知床半島も新緑の季節となりました。
葉が生い茂るようになった林内では心地の良い陽光が降り注ぎ、
爽やかな香りと風を感じることができるようになりました。

雪解けが進む今、熊越の滝では迫力をさらに増して水がたたき落ちていました。

まだ冬芽だと思っていたオオカメノキはいつの間にか花を咲かせ、
ぐっと目を引き付ける存在になっていました。

季節が勢いよく進む中、ミヤマスミレなど雪解けが遅かった場所では
春の花がまだ見られます。

雪ではなく雨が降るようになると顔が見られるようになるキノコたち。
こちらはヌメリスギタケモドキでしょうか。
天然のキノコを食してみたいと思いますが…、やっぱり怖いです。

同じところに足を運んでも季節が変われば新しい出会いがあります。
あなたの知らない知床は沢山あるはず。
もう行ったことがあるからとは言わず、新シーズンもぜひ足を運んでください。


!遊歩道の一部立入禁止!

5月22日に遊歩道にて土砂崩れを確認しました。 そのことを受け、羅臼町は今後も崩落が進む恐れがあることから、 滝見台から熊越えの滝までの立ち入りを禁止すると判断されました。

遊歩道には立入禁止を示すポスターとロープを設置しております。
ご不便をおかけいたしますが、ご協力お願いいたします。


巡視中に見られた生きもの(植物は開花しているもののみ記載しています。)
植物1:オオタチツボスミレ、ミヤマスミレ、ツボスミレ、コミヤマカタバミ
植物2:ハウチワカエデSas asp、オオカメノキ、オクエゾサイシン
植物3:ネコノメソウ、コハコベ、ミヤマハンノキ
植物4:コハコベ、アキタブキ、レンプクソウ
鳥類1:ヤマゲラ、ゴジュウカラ、カワガラス、アオジ、ミソサザイ、ハシブトガラス
哺乳類:エゾシカ

何年に1度しか見られないと思っていたササの花。
ここ数年連続して確認しております。
気が付かなかっただけで、毎年どこかの株が花を咲かせているのかもしれません。

羅臼自然保護官事務所 宮奈