4/28 羅臼湖の状況

2020年4月30日

4月25日(土)より知床横断道路の冬季閉鎖が解除されました。
冬眠していた動物たちが目を覚ましたかのように開いたゲート。
今年も沢山の方がここを通られることでしょう。

皆さん、羅臼湖はご存じでしょうか。こちらは標高約730mにある湖になります。
知床五湖に行かれたことがある方は多々おられると思いますが、
羅臼湖を見た方は意外と少ないかもしれません。

知床最大の面積を誇る羅臼湖。知床横断道路沿いに歩道入口がありますが、
ここには駐車場が設置されていないこともあり、知床五湖と比較して利用者が多くありません。
そのためか、包み込まれるような静けさが時折感じられます。
そんな羅臼湖はまだ湖面全体に氷が張り、雪に覆われておりました。

羅臼湖へ向かう歩道は計4つの沼を巡るコースになっています。
その中でも羅臼岳が水面に映ることで人気のある3の沼。
こちらも水面全体に氷が張り雪に覆われておりました。

他4つの沼も設置されている看板が一部見える程度で全て雪に覆われていました。
歩道は御覧の通りの状況で、こちらも全て雪に覆われていました。

場所によっては広大な雪原が広がっており、天気の良い日は清々しい光景を目にすることができます。
スノーシューやスキーを履いてのお散歩にはうってつけの場所です。
ただし、前述した通り歩道は全て雪で覆われており、場所によっては目印となるものが一切ありません。
残雪期の山中であることを忘れず、細心の注意を払う必要があります。

まだまだ白色に覆われた羅臼湖でしたが、ワタスゲの花がチラッと見られるところがあり、
春が確実に訪れていることを実感します。

今は緊急事態。ぜひ、お越しくださいと声を大にして言うことはかないません。
しかし、必ずいつも通り人が自由に行き来することができる時が来ます。
その時にはぜひ、知床の多様な姿をその足で歩き堪能していただければと思います。


羅臼湖の利用を予定されている方は一度羅臼湖ルールをご確認いただいてから
足を運んでいただければと思います。

巡視中に見られた生きもの(植物は開花しているもののみ記載しています。)
植 物:ワタスゲ
鳥 類:Haliaeetus sp.、トビ

羅臼自然保護官事務所 宮奈