9月6日【熊越の滝】自然情報

2018年9月10日

9月を迎えました。残暑と思うような日もなく夏が忽然と姿を消してしまいました。木の葉も次第に色味を帯びてきており、夏が終わったことを突きつけられているようです。

この時期に目立つのがこの花、ミヤマアキノキリンソウです。名前の通り秋の香りが漂う植物でそこかしこに生えています。

セリの花もそろそろ見納めでしょうか。こちらはオオバセンキュウ。セリが作り出す花の円卓にはいつもご馳走を求めて沢山の昆虫がやってきます。

そんな夏の終わりを寂しく思う中、甲高い声が聞こえてきました。ヤマセミです(写真の堤防突端に小さく写っている鳥です)。どうやらつがいの様でこちらが顔を出すと鳴き交わしながら逃げていきました。警戒心がとても強く静かにしていても警戒を解いてくれませんでした。もしかしたら近くに子どもがいたのかも・・・。

後2週間もすれば大雪山の紅葉が見頃となり、1ヶ月もすると雪の匂いが漂いはじめることでしょう。ここからは季節が更に足を速めて移り変わっていきます。夏よりも短い知床の秋をお見逃し無く。

確認した生物は以下の通りです(植物は開花している種のみ記載しています)。

植物:アカソ、ホソバアカバナ、イワアカババナ、ミミナグサ、ノミノフスマ、ミヤマタニタデ、イヌタデ、ミゾソバ、ネバリタデ、キツリフネ、ウツボグサ、ミヤマトウバナ、チシマオドリコソウ、ミゾホオズキ、ヨモギ、コウゾリナ、ヨツバヒヨドリ、ミミコウモリ、ハンゴンソウ、ミヤマセンキュウ、オオバセンキュウ

昆虫類:オオシオカラトンボ、コエゾゼミ、センチコガネ、ヒゲナガハナアブ、ヒメキマダラヒカゲ、Timandra sp.

鳥類:カモsp.、ヤマセミ、アカゲラ、コゲラ、ハクセキレイ、キセキレイ、カワガラス、ゴジュウカラ

外来種:クレソン、カラフトホソバハコベ、セイヨウノコギリソウ、フランスギク、ヒメジョオン

羅臼自然保護官事務所 宮奈